SSブログ

Let It Bleed / The Rolling Stones [Rolling Stones]

Let It Bleed

Let It Bleed

  • アーティスト: The Rolling Stones
  • 出版社/メーカー: Decca
  • 発売日: 2006/08/14
  • メディア: CD

世評は、もちろん名盤である。個人的には、完成度の高さでは前作「Beggers Banquet」のほうが上だと思っているけれど。

まあ、ストーンズ黄金時代、恐るべし!と言うことなのだろう。
なにしろ、ミックは「パフォーマンス」やら「ネッド・ケリー」やら映画撮影で多忙、ついにブライアン・ジョーンズは退職、ミック・テイラーは入社したてで、2曲に参加しているだけである。
そんな状況で、米国ミュージシャンたちを招き、本作の後に続く名作「Sticky Fingers」「Exile On Main St.」の足がかりとも呼べる実験作でも、このレベルに到達してしまうのだから。

さすがに、スワンプ・ロックにもいち早く反応し「Gimmie Shelter」の女性ボーカルのパートはボニー・ブラムレットが予定されていたというのは有名な話だ。
L.A系スワンプ人脈からは、その一派のボスである密林の王者・・・じゃないオクラホマの怪人レオン・ラッセルとボビー・キーズが参加した「Live With Me」
「You Can't Always Get~」ではアル・クーパーを起用。

しかし、本作では2人のキー・パーソンを見逃すことはできない。
まず、このアルバムに参加していないが、当時キースと親しかったグラム・パーソンズだ。
カントリーとロックを融合させたパイオニアである。「Country Honk」に「You Got The Siver」はグラムの影響によるものだろう。
ジョン・メイオールが校長を務めるブルース・ブレイカーズ大学卒のテイラーは、びっくりしただろう。「カ、カントリーかよ!」
なお、グラムが加入したバーズ、68年の「Sweetheart Of The Rodeo」を合わせて聴いてもらうと、この2曲をより楽しめるので、是非お試しを!


Sweetheart of the Rodeo

Sweetheart of the Rodeo

  • アーティスト: The Byrds
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 2003/09/22
  • メディア: CD

もう一人は、言わずと知れたライ・クーダーである。
キースにとっては格好の素材だった事は想像に難くない。
その成果が「Love In Vain」やアルバム・タイトル曲でのキースのスライド・ギターだ。
ただし、ライの才能のいいところを引き出しているのはストーンズなのだから、これでいいのだ。
天下無敵のグリマー・ツィンズなのだ、文句あっか!
でも、そこはミックは抜け目なく「まあまあ、ライくん。これでどうだい?クレジットには君の名義を入れておこう。ストーンズ・ファンは皆が買うだろうから、それなりの売り上げは上がるだろう。」
本作のセッションからのアルバム「ジャミング・ウィズ・エドワード」も是非に。

さて「Midnight Rambler」に関して。
実は、ブートで73年の超絶ヴァージョンを味わってしまっている僕としては、スタジオ・テイクが楽しめない体質になってしまっているのだ。未聴の方は、この禁断の世界へどうぞ(笑)「Nasty 」か「Europe 73」が極上品。

なお、本作には注意書きがある。ご存知であろうが、改めまして。
"This Record Should Be Played Loud"

追記:ところで、本文中に出した「密林の王者」が枕詞だったプロレスラーをご存知か?


nice!(3)  コメント(10)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 3

コメント 10

substitute

どうもです。真打登場ですな~。
ここで一緒にやった人達から、南部の音をこれまで以上に吸収して、Exileにつながってるんでしょうね。
おんなじ様な注意書きが、確かThe Last Waltzの頭でも出てたような。
by substitute (2007-11-26 23:20) 

ezee

まいどです。初めてお邪魔ですが、
ええブログどすなぁ~ 定期訪問させていただきます!
>完成度の高さでは前作「Beggers Banquet」のほうが上
 はホント同感です。
でもストーンズmeetsスワンプロックって意味ではかなり重要作ですよね。ボニー・ブラムレットの参加したギミー・シェルターってのも聴いてみたいもんです。
by ezee (2007-11-26 23:46) 

リュウ

今晩は~。
この頃はBeggers~Main Stまで、本当に甲乙つけがたい力作揃い!
好きなアルバムは?と聴かれたら、日替わりで答えてしまいます。(笑)

Beggersがギターリストとしてのキースの目覚めのアルバムなら、
Let Itはチャーリーの目覚めのアルバム、なんて思ってます!

このアルバムから、今のチャーリーのスタイルになっている気がします。

さてブートは70年前半のモノは、本当に涙物ですよね!
NastyのMidnightは、完全無敵です♪
by リュウ (2007-11-28 18:29) 

starfish

substituteさん、どうもです。コメントありがとうございます。

「ラスト・ワルツ」でも同じ注意書きありますね。
あと、マイルスのアガ・パンにも!
by starfish (2007-12-01 20:26) 

starfish

ezeeさん、コメント&お褒めの言葉をありがとうございます。

もし、B.ブラムレットだったらイメージ変わっている「Gimmie Shelter」だったでしょうね。

これからもよろしくお願いします。
by starfish (2007-12-01 21:34) 

starfish

リュウさん、毎度ありがとうございます。

黄金盤4枚は、優劣つけ難いですよね~
ハイ、「Nasty ~」のそれは超人技だと思います!
by starfish (2007-12-01 21:38) 

蟹道楽

昔、FM放送でKBFHのライブが放送されました。
テープに録音して毎日ののように聴いていました。
Midnight Ramblerに関しては全く同感です。
あのライブのイントロから異様な雰囲気を醸し出す演奏はスタジオテイクが貧弱に思えてしまいます。
そしてKBFHの音源”NastyMusic”のブートを手にした時の喜び!
いまだにあの感激は忘れられません!
僕の所有している”Europe 73”のMidnight Ramblerは途中からノイズがあります。
最近のブート屋は”Europe 73”のリマスタリングされたように書かれていますが、改善されているのでしょうか?
by 蟹道楽 (2007-12-03 00:03) 

starfish

蟹道楽さん、nice&コメントありがとうございます。

「Europe 73」は僕の知る限りでも4回は、アップ・グレード版が出ています(苦笑)
で、Midnight~ですが、僕の現在所有のやつには、ノイズ入りませんよ。
たぶん、改善されているのではないのでしょうか。
by starfish (2007-12-03 18:10) 

DEBDYLAN

これ、STONESのアルバムで一番聴いてます、僕。

勝手に今の STONES SOUND の土台がこのアルバムで出来上がりつつあったんじゃないかと思ってます(笑)
今もライブでプレイされてる曲多いですし。

「MIDNIGHT RUMBLER」。
ブートは所有していない僕ですが、
キースのギターで緩急をつけて突っ走るライブ・ヴァージョン。
ぐぐぐってきます(笑)
by DEBDYLAN (2007-12-05 21:59) 

starfish

副会長、nice&コメントありがとうございます

「Midnight~」の73年ものは、例えばオフィシャル「Get Ya-Ya~」のそれなんかとは別物の凄い演奏ですから気に留めておいてください。
ストーンズ・ファンならば、聴いて損はさせませんよ~
by starfish (2007-12-07 23:26) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

Live From Kilburn / ..Leon Russell / Leon .. ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。